この連載では、週末の試合から気になったセットプレーをいくつか取り上げます。
さらに1試合をフルマッチで見ながら、セットプレー視点で試合を振り返ります。

その週末の試合から、
気になったセットプレーをピックアップします。
①「vs完全ゾーン守備」の攻略
・ゴール動画
・セットプレーを分析
守備

11人全員が戻っての守備をしています。
ゴールエリア内を中心にゴール前を固めた完全ゾーンでの守備をしています。
攻撃

完全なゾーン守備を敷く守備を逆に利用し、ゾーンが割り当てられていないニアのスペースへ合わせに行きます。
ボールがニア方向へ入ったことで、守備陣はややボール側へ寄る動きを見せました。ヘディングで合わせた選手は、ファーサイドへボールを流します。もともとフリーだった選手は干渉を受けることなく理想のポジションを確保し、落ち着いてヘディングで合わせてゴールを奪いました。
守備の重心移動を利用した設計が機能した形です。
まとめ
完全なゾーン守備の弱点の一つは、ゾーン外へボールが入った際の対応が難しくなる点にあります。
各々がエリアを基準に守っているため、ボールの位置が想定から外れた瞬間、誰が出るのか、誰が埋めるのかの判断が遅れやすくなります。
さらに、合わせた選手が直接ゴールが狙われない形になった場合、守備側は本来のゾーンを維持し続けることがほぼ不可能になります。一度ボールや相手の動きに反応して動けば、最初の配置は崩れてしまうからです。
今回のゴールは、その二つのウィークポイントを的確に突いた形でした。守備の基準をずらし、対応を迷わせた上で空いたスペースを使う。ゾーン守備の構造を理解した上で設計されたセットプレーだったと言えます。

ここからは、ランダムに選んだ1試合を
セットプレーに注目してフルマッチで視聴します。
試合全体の流れの中で、
- 攻撃時にどんなセットプレーを狙っているのか
- 守備ではどこを優先して守っているのか
結果だけでは見えにくい、
チームごとの考え方を整理していきます。
今週の選ばれた試合は……
愛媛FC vs ツエーゲン金沢
試合結果

プレーバック
4分 金沢CK
左からインスイング。
※愛媛(守備)…ゾーン中心の併用での守備。ゴールエリア内の7人がゾーンで守備。相手のストロングにはマンマーク。
5分 愛媛CK
ボール付近のショートパスを受けられる位置に2人。遠い側の選手へのパスを狙ったがインターセプトされる。
※金沢(守備)…ゾーン中心の併用での守備。ファーに1人オフェンスのフリー選手がいるので、ゾーン中心と判断。
8分 金沢CK
17分 愛媛CK
この試合2本目のCKはショートパスが受けられる位置には2人。
25分 愛媛CK
ショートパスから再開。サイドを3人対2人で崩しに行く。
30分 金沢CK
パトリックをフリーにするためにファーサイドの2人対1人でスクリーンを仕掛けに行く。
32分 愛媛CK
33分 愛媛CK
35分 愛媛CK
44分 金沢CK
右からもインスイングの軌道になるようにキッカーが決められている。
55分 愛媛CK
56分 愛媛CK
58分 金沢CK
68分 金沢CK
68分 金沢CK
81分 愛媛FK
DFとGKの間に鋭く速いボールを送る。ぎりぎりDFがクリア。
81分 愛媛CK
90+3分 金沢CK
PK戦
愛媛1本目をGKストップ。はじいたボールの行方もしっかり見えている。



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